カスタマー平均評価: 4.5
兄弟戦車たちの奮闘と自己犠牲に、ただ、涙、涙・・・。 『9番目の戦車』は実話を元にしたというよりも、「実際にこういう話はいくらでもあっただろう」という制作スタンスが良い。さらに、親が子に読み聞かせる「絵本」という体裁をとった分、ファンタジーになっている点が救いだろう。物語が博物館で静かに眠る95式軽戦車の回顧で始まって、過去(戦争中)に遡り、再び現代に戻ってくるようなスタイルだったら、反戦的で教訓的で、押し付けがましい感じになったかも知れない。戦争が悲惨だとか、忌避すべきものだとかという視点を求めず、戦場で戦う兵士達の真剣さ、自己犠牲を描くことに専心しているのは、特筆に値する。戦争は悲惨で、誰だって嫌なのだ。しかし、いざ、戦争となれば母国のために、家族を守って戦わなければならない。戦争の悲惨さを学ぶことと、国や家族を守って戦うことの崇高さは本来、同じウェイトである。このバランスが崩れてしまうと、単に戦争を全否定し、愛国心や国への帰属意識が希薄で、国益を考えず、近隣諸国の顔色をうかがうことに何の疑問も抱かない奇妙な国民ができあがっても不思議ではない。
この世界をよりよく変えるため、続けるために必要なものがここに詰まってます。 読み終えるとジ?ン!と来ます、
戦争と言う非現実がほんの60年ほど溯るだけで
逃れられない大きな現実としてぽっかりと
大きな口をあけていて何もかも飲み込んでいた・・
という事実、それがDNAのどこかに
刻まれているからなのか
なぜか読みながら鳥肌が立ちます、
子供のころ絵本を読んで感じたドキドキそのもの!
すっかり大人になり
忘れていた無意識&無条件のドキドキを
まだ感じることができたことに感謝!
特別な何か!を持った作品です。
心を撃ち抜かれる作品 砲塔をこちらに向けた表紙の絵にギョッとして、手に取りました。過去の戦争を語る視点は立場や世代によって、いろいろとあるでしょう。 本作は9台から成る戦車を兄弟にたとえ、末っ子の軽戦車タンクロウ?の 視点を通して戦争が描かれている点が斬新でした。 指揮官車、中戦車、重戦車、輸送車、突撃車。 それぞれの個性を生かしたチームワークで戦場を駆ける様は 手に汗にぎるものがあり、一見するとロボットアニメや少年漫画を 思わせます。 しかし、描かれているのはまぎれも無い過去の現実であること、 そして、現在が多くの尊い犠牲の上になりたっていることを 衝撃のラスト部で突きつけられました。
戦争の描写からエンディングに至るまで、一読の価値ありです 日本が経験した戦争に関連して題材を取っていますが、あくまで話の主人公は戦車兄弟の末っ子です。十歳ぐらいになる前のお子さんでも十分何かを感じ取れる内容だと思います。御両親や、祖父母の世代と一緒でも、清清しく読めると思います。 時間が経ち場所も変わって迎えたエンディングまで読み終えたとき、鳥肌が立つのを感じました。そういう絵本もなかなか無いと思います。戦争という破壊的行為の中を生き延びた者たちが再会して未来へ進んでいく姿に感動を覚えました。
僕は泣けました 先の大戦に関して、多くの意見があって その多くは決して肯定的でなく、 いまだ評価が分かれるのは重々承知です。 旧日本軍の戦車の評価も高いものではなく 実際に展開された戦闘は、もっと凄惨を極めたことは知っています。 しかしながら、 当時の日本人は、戦わずして敗れることを選ばなかった。 そのことを理解した上で、この本を読むと、 たとえ死ぬとわかっていても、自らの身を捨ててでも闘うという、 自己犠牲の尊さに心を打たれました。 そして、今の自分は、もしそんな状況下にあって 愛する人を守るため、仲間のために身を投げだすことができるだろうか? そう、自問自答していました…
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